『しょぼい起業で生きていく』を読みました。
突然何?
という話ですよね申し訳ない。
実は前々からツイッターで追っかけていたえらいてんちょう(@eraitencho)さん(以後「えらてんさん」と呼びます)が本を出したそうで、すげー平たく言うと応援したくて買いました。でもすげー平たく言ったところに実は平たくできなかったちょっとした出っ張りがあり、「実のところ起業してやりたいことがあるので、そのための知見が得られたら」という気持ちがあって買いました…。恥ずかしいので内緒にしてください。
僕はなまじ普段本を買うという習慣が漫画に対してしかありません。漫画以外となると、マジでいつ以来なのか思い出せない(多分小5の時の『さとうきび畑の唄』とか以来です)。実際今日(僕は寝る前であれば日付が変わっても「今日」と言います)も登校の途中に新宿のブックエキスプレスで『ランウェイで笑って』の8巻を買いました。一応『しょぼい起業で生きていく』も探してみて、店員さんに「『しょぼい起業で生きていく』って本置いてませんか?」と質問する、といった儀式も済ませました。あの店員さんに「しょぼい起業ねぇ…ほーん……」と思わせていたらかなりのお手柄なんだと思いますが、まぁそういう素振りは無かったんじゃないかな。分かんないです。
学校で4限の授業を終えてから早めに下校し、目撃情報のあった新宿紀伊国屋書店へ旅立ちました。素晴らしいことに1階の話題の新刊コーナーみたいなとこに置いてありましたので、買うのは決めてるのに数分間立ち読みし、買うかどうか悩んだ末決めたみたいな動作をひとしきりしてからレジに持っていきました。宣伝も兼ねてカバーは断りました。

回し者みたいですよね。はっきり言いますが回し者です。
家に帰る途中の埼京線・高崎線内での約45分と家に帰ってからの約10分ぐらいを費やし読み終えましたので、書評でも書いてみたいと思った次第です。さすがに小5の時に『さとうきび畑の唄』を題材に書いた読書感想文よりはよほどマシな内容になるとは思いますが、読書感想文程度にしかならないかもしれません。何なら『さとうきび畑の唄』の読書感想文は当時の担任の松本先生と一緒に練りに練った結果、市で賞をもらったのでそっちの方が出来が良くなるかもしれません。
まぁよろしくお願いいたします。
とりあえず目次を紹介します
なんてったってとりあえずです。目次というのは本の内容を最も端的に説明してくれる部分ですから、ここを見てもらうのが一番早いですよね。本当か?
まぁ見ていこうじゃないですか。こちらです。
はじめに
第1章 もう、嫌な仕事をするのはやめよう
第2章 「しょぼい起業」をはじめてみよう
第3章 「しょぼい店舗」を開いてみよう
第4章 「協力者」を集めよう
第5章 しょぼい店舗を流行らせよう
第6章 「しょぼい起業」実例集
Pha×えらいてんちょう対談 「お金」に執着しない生き方
借金玉×えらいてんちょう対談 草むしりから始める「しょぼい起業」
おわりに
こんな感じになっています。いやしかし第1章がものすごく人を惹きつけますよね。この目次を見て第1章だけ読みたくなった人にこの本をお勧めしたいですね。何しろ全部読んじゃうと思いますので。第1章読んだ人を無事に帰すほどこの本は甘くないと思いますよ。←?
メインのコンセプトとは言え「しょぼい」って言いまくりですね。10の章(こういうのってはじめにとおわりにを含んでいいのか?)からできているうちの5章分、半分かそれ以上ですよ。いかにえらてんさんが起業においてしょぼいことこそを大切にしているかが分かりますね。パッと見冗談にも聞こえる文ですが、本人も「初期投資をいかにミニマムにするかが肝」(要約)ということを繰り返し述べているので、そこに食い違いはないはず…。
まぁ僕が言っても説得力無いとすれば、買って読んで確かめるなりご本人をツイッターでフォローして確かめるなりしてみてください。親切なので冒頭でツイッターページへのリンクを貼ってあります。何ならもう一回貼っておきます。親切なので。
読んでみての感想
「言われてみれば」のオンパレードでした。なるほど昔からの商人たちの知恵を現代でフル活用したというのは、ものすごく的を射た説明なんだなと思いました。
この「なるほどとは思うが目から鱗というほど衝撃的じゃない」という読み味が、考えてみるとめちゃくちゃ衝撃的だなぁと思います。だって何となく知ってるのに勝手に遠い世界の話だと思い込んでいたことばかりなんですもの。著者のえらてんさんはものすごく視野の広い人だ、という認識が明確に流れ込んできます。僕も含め、この本によって「視野が大きく広げられた」と感じる人は多かろうと思います。
あとは、本書全体を通して使われているキーワードとして、「やっていきましょう」という言葉があるんですが、実のところものすごいメッセージ性を秘めてます。Let's do it. 以上の意味が。「やりましょう」ではなく「やっていきましょう」なところが大事なように感じます。
この言葉の意味について、本書の「おわりに」でこのように述べられています。以下引用です。
私たちがよく使う「やっていきましょう」という言葉は、「やってあげますよ」でもなければ「あなたがどうやろうが、私は知らない」でもありません。「あなたが何かをやろうとして、自分なりのアクションを起こすのであれば、私は精いっぱい応援しますよ」という意味です。最終的にやるもやらないもあなた次第ですが、まずは動き出し、何かをやってみませんか。その最初の一歩がいちばん難しいことを私はよく知っています。
僕はこの一節を読んだときに目頭が熱くなり、本当に泣きそうになりました。アメリカのホームドラマによくあるようなないような、温かい家庭の温かいパパを思わせました。「なぁ親愛なる息子よ、僕は君の頑張りを一番そばで見ているよ。どんなに苦しい時があろうとも、僕は最後まで、君の最大の味方だ。愛しているよ。いいね」と挫折にむせぶわが子に語りかけ、ほの明るいともし火のようなパワーを与えてやるパパです。そうです、僕は『エースをねらえ!』にこれでもかと影響を受けてます。
この本は小さな一歩を踏み出せなくて踏み出せなくて、なお踏み出せなくて人生を進みあぐねている人に最初の一歩分の道を示してくれる最高の一冊だと思います。起業を目指さない人にも読んでほしい、むしろ起業を目指さない人こそ読むべき本なんじゃないかなと思います。
心の底からオススメします。
やっていきましょう。
最後に
親切なのでAmazonの商品ページを貼っておきます。みんなもぜひ読みましょう。
https://www.amazon.co.jp/dp/4781617336/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_fZ7fCbJ2Q3Z4R